至善の食卓 私たちの体は、自然と繋がって出来ている。 ①
今月から「至善の食卓 私たちの体は、自然と繋がって出来ている。」をシリーズで掲載していこうと思います。
私たちの体は、食べた物で出来ています。ですから、何を選び、どう食べるかそしてどう向き合っているかを知ることって大切だと思います。
今回は、”腸を整えていく”お話です。
腸は食べ物の栄養素を吸収し、不要な老廃物を排出するばかりでなく、体を守る免疫にも大きな役割を果たしています。腸は今まで考えられていた以上に重要な器官であることがわかりつつあります。
腸内細菌の状態(腸内フローラ)がカギ
腸、主に大腸には100種以上、約100兆個もの細菌がいると言われ、それらは善玉菌・悪玉菌、そして勢力の強い方になびく日和見(ひよりみ)菌に分けられます。
乳酸菌などの善玉菌は、腸内を酸性に保って有害菌から守り、腸の運動を活発にして便秘を防ぎ免疫力を高めるほか、ビタミンを作りだしています。さらに血中コレステロール濃度を下げる働きがある事もわかってきました。
一方、悪玉菌には大腸菌やブドウ球菌などがあり腸内を腐敗させアンモニアなどの有害物質を生み出します。そのため便秘や下痢などになりやすくなり、免疫力が低下して感染症にかかりやすくなるほか、大腸がんのリスクも高まると言われています。悪玉菌は、たんぱく質や脂質が中心の食事、不規則な生活、ストレスが原因で増えていきます。
善玉菌を増やす食生活とは
腸内で善玉菌が優勢になるか悪玉菌が優勢になるかで、健康状態が大きく左右されてしまいます。その善玉菌を増やすには、善玉菌を含む発酵食品を摂ることと、腸内で善玉菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖を摂ることがポイントになります。オリゴ糖は特殊な物ではなく、野菜や果物などに含まれ、特に玉ねぎやねぎ、ごぼう、アスパラ、大豆、バナナ、はちみつなどに多く含まれています。食物繊維が豊富な玄米菜食中心で、オリゴ糖を多く含む野菜や大豆類を多用し、伝統製法のみそやしょうゆなどの発酵調味料にこだわる和食(輪食)は善玉菌を増やす食生活そのものです。発酵食品を摂れば、たとえ生きたまま菌が腸に届かなくても、もともといる菌に栄養が届くので健康に良いというわけですね。
2022-02-19 20:00:00
コラム
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